レイモン・ペイネ [RAYMOND PEYNET]
1999年1月14日、南仏ムージャン市においてペイネは永眠いたしました。享年90歳でした。「愛と平和のこころ」をテーマに「恋人たち」の姿を描き続けた画家の魂は、2年前に他界したドゥニーズ夫人のもとに旅立って行きました。現地フランスではマスメデァがいち早くその訃報を報道し、遺族のもとにはフランス文化相、パリ市長などから弔電が寄せられました。日本においても有力新聞社各紙がそのニュースを報じたのも記憶に新しいところです。 ペイネの代名詞といえる「恋人たち」は、パリ、ヴァランスの野外音楽堂(キオスク)を見たとき、バイオリンを奏でる青年と、彼を見つめる少女という強いイメージを受け、作品となりました。1942年フランスの小さな雑誌「リック・エ・ラック」に初めて掲載され、やがてフランスのみならず、世界中の人々から愛されるようになりました。そこには誰もが共感する男女の愛情や、自然や動物へ注がれるやさしい気持ちがふんだんに描かれ、一見単純とも思われるデッサンのひとつひとつに、いつの時代にも変わらぬペイネの思いが込められています。
プロフィール
1908年 | 11月16日、パリに生まれる。 |
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1922年 | 広告デザイナーを目指し、パリの産業装飾美術学校に入学。 |
1936年 | イギリスの雑誌「ザ・ブールヴァルディエ」にデザインを発表。 |
1942年 | パリ、ヴァランスの野外音楽堂(キオスク)を見たとき、バイオリンを奏でる青年と、彼を見つめる少女という強いイメージを受け作品となり、1942年フランスの小さな雑誌「リック・エ・ラック」に初めて掲載。 |
1952年 | ビオ市の名誉市民に推挙される。 |
1958年 | ブリュッセル万国博覧の都市計画館の装飾を依頼される。 |
1960年 | 国際ユーモア賞受賞。(ブリュッセル) |
1970年 | 国際オスカー賞受賞。 |
1974年 | イタリアにて「ペイネ愛の世界旅行」(アニメ映画)が制作。 |
1976年 | パリ、ヴァランス市の名誉市民に推挙される。 |
1980年 | イタリア、アラッシオの壁面装飾を製作。 |
1981年 | フランス、カロの壁面装飾(40m×8m)を製作。 |
1982年 | ペイネの「恋人たち」誕生の地、パリ、ヴァランスの野外音楽堂(キオスク)が、歴史的建造物の指定を受ける。 |
1984年 | アルノー・ドゥ・ヴェーグル社より、A・ドーデ「風車小屋便り」の挿し絵220部限定出版。 |
1985年 | ペイネのデザインでバレンタイン・デー記念切手発行、また、郵便局美術館のために210フラン切手をデザイン。 |
1986年 | アンティーブ市の名誉市民に推挙される。ボルディゲーラ市(イタリア)の名誉市民に推挙される。軽井沢にレイモン・ペイネ美術館がオープン。 |
1987年 | 芸術、文学賞受賞。 |
1988年 | アンティーブ・フランスに、レイモン・ペイネ美術館がオープン。 |
1992年 | 日本各地にて、「ペイネ愛の世界展」巡回。 |
1998年 | ブラサック・レ・ミンヌ市にペイネ美術館オープン。 |
1999年 | 1月14日ムージャン市にて永眠。 |
20世紀の贈物
公園の片隅で寄り添う山高帽の男の子と愛らしい女の子。二人を祝福する天使や森の動物達。フランスの画家レイモン・ペイネの描く「ペイネの恋人たち」は世界中の人々に愛され親しまれています。恋人たちの誕生は、フランス中南部の町、ヴァランスにある小さな野外音楽堂とペイネとの出会いに始まります。人類の経験した憎しみあいや、あらゆる不幸に対して心を痛めるペイネは自らの筆に平和を託しました。“愛で世界中をひとつにしたい”彼の強い願いは「ペイネの恋人たち」として実り、平和や愛に見放された暗い社会に一筋の光をもたらす希望の使者となったのです。人類の尊厳と生命の尊さを訴えるとともに、人類愛に満ちた平和な世界をおおらかな男女愛に代えて謳い上げ作品には見る人を微笑させずにはおきません。ペイネ美術館はそうしたレイモン・ペイネの志に共鳴するとともに、愛と平和のメッセージを20世紀の贈物として一人でも多くの方にお届けしたいと考えております。
ペイネ美術館のパンフレットの中から
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